むかわ町内に所在する国や道の指定文化財及び町の指定文化財の一覧です。令和4年8月1日現在、むかわ町には、1件の国指定文化財(重要無形民俗文化財)、4件の国の登録有形文化財(建造物)、2件の北海道指定文化財(史跡、記念物)、14件のむかわ町指定文化財(有形文化財、記念物) があります。

 国の指定文化財のうち、重要無形民俗文化財は、 鵡川アイヌ文化伝承保存会が保持団体として指定される「アイヌ古式舞踊」です。女性の演者を中心とする舞踊が多く、病魔払いの踊り「フッサヘロ」は、鵡川地方に伝わる代表的な舞踊です。登録有形文化財は、穂別地方開拓者の草分けである中村平八郎氏の住宅や、かつて、石炭の産出で賑わい地元の産業を支えた鉄道(旧国鉄富内線)に関する建造物です。

 北海道指定文化財のうち、記念物は、穂別博物館建設のきっかけとなったホベツアラキリュウ化石です。史跡は、太平洋を望む高台の上に所在する、続縄文時代の墓跡を中心とする遺跡(埋蔵文化財)です。

 むかわ町指定文化財のうち、有形文化財は、鵡川大漁地蔵尊、聖観世音菩薩像、八王子千人同心移住隊士市川彦太夫墓石、天保の石灯籠、鵡川村記念写真帖、鵡川外七ヶ村戸長役場等文書です。 鵡川大漁地蔵尊(通称イモッペ地蔵)は、江戸時代に発見されたと伝わる木像で、アイヌ民族がカムイとして大切にお祀りした経緯があり、近代鵡川地方の発展に大きく貢献しました。聖観世音菩薩像は、穂別地方で特に造詣の深い宮沢賢治氏の面影をうつしたもので、宮沢賢治の思想を町づくりに生かした、戦後穂別の資源開発の歴史を伝えています。 八王子千人同心移住隊士市川彦太夫墓石は、19世紀初頭に蝦夷地の警備と開拓に従事した八王子千人同心移住隊士の墓石で、鵡川地方で活躍した八王子千人同心の移住開拓の歴史を伝えています。天保の石灯籠は、近世、胆振地方東部沿岸を中心に経営されたユウフツ場所のムカワ地に関わる歴史的な石造物です。鵡川村記念写真帖は、昭和3年に開村35年を記念して制作された刊行物です。町の政治経済産業文化を担う各界の代表者の生い立ちと実績を、写真入で紹介する構成となっており、昭和初期の街並みや産業の風景、住民の暮らしぶりなど、今日では容易に見ることができない画像が掲載されてます。鵡川外七ヶ村戸長役場等文書は、明治44~45年に戸長役場から汐見地区部長に宛てた通知文等一式です。明治44年の皇太子鵡川村奉迎事務に関するもの、農業を中心とする産業一般に関わるものなど、多数の文書で構成されています。

 記念物は、日本初の全身骨格が残る恐竜化石であるカムイサウルス・ジャポニクスを中心とする、穂別産出の古生物化石です。 カムイサウルス・ジャポニクスは、 平成15年に地元住民の堀田良幸により発見され、その後に行われた発掘調査でほぼ全身が発見され、令和元年に古生物学的記載がなされた、日本で初めての後期白亜紀の恐竜全身骨格化石です。学術的価値が高いだけでなく、「カムイサウルス」や「むかわ竜」の愛称で町民に親しまれています。このほか、学名記載の基となった化石も多く含まれており、穂別博物館直営のクリーニング作業によって、岩塊から取り出された美しい化石の数々は、穂別博物館において一部展示されています。

 

 

 

国指定文化財

重要無形民俗文化財 アイヌ古式舞踊 あいぬこしきぶよう

 北海道一円に居住しているアイヌの人々によって伝承されている芸能で、祭祀の祝宴やさまざまの行事に際して踊られる。アイヌ独自の信仰に根ざしている歌舞で、その様式にはきわめて古態をとどめているものが多い。とくに、信仰と芸能と生活が密接不離に結びついているところに特色があり、芸能史的な価値が高い。アイヌの古式舞踊は、熊送り・梟祭り・菱の実(ペカンペ)祭り・柳葉魚(シシャモ)祭りなどのアイヌの主要な祭りに踊られてきたほか、家庭における各種行事の祝宴の際にも踊られ、また最近は、まりも祭りなどの新しい祭りでも披露されるようになってきている。その内容は、祭りのための酒をかもす時に歌われる「杵搗き歌」や「ざるこし歌」に合わせて踊る作業歌舞のようなものから、祭祀的性格の強い「剣の舞」「弓の舞」のような儀式舞踊、「鶴の舞」「バッタの舞」「狐の舞」のような模擬舞踊、「棒踊り」「盆とり踊り」「馬追い踊り」などの娯楽舞踊、さらには「色男の舞」のような即興性を加味した舞踊があり、また、この多種多彩な曲目もそれぞれのコタンによって伝承曲目が異なり、さらに、その舞い方に小異があるという特色がみられる。いずれも歌(ウポポ)を中心とし、踊りは輪舞(リムセ)を基本として構成されている。信仰あるいは生活の中から生まれた舞踊性をいまなお色濃く伝え、その中には舞踊の発生を考際するに足る内容を充分に包含している。( 文化庁国指定文化財等データベースより)

種別  : 民俗芸能 
指定証書番号  : 1 
指定年月日  : 1984年01月21日(昭和59.01.21)  
保護団体名  : 北海道アイヌ古式舞踊連合保存会, 札幌ウポポ保存会,千歳アイヌ文化伝承保存会,旭川チカップニアイヌ民族文化保存会,白老民族芸能保存会, 鵡川アイヌ無形文化伝承保存会,平取アイヌ文化保存会,門別ウタリ文化保存会,新冠民族文化保存会,静内民族文化保存会,三石民族文化保存会,浦河ウタリ文化保存会,様似民族文化保存会,帯広カムイトゥウポポ保存会,春採アイヌ古式舞踊釧路リムセ保存会,弟子屈町屈斜路古丹アイヌ文化保存会,阿寒アイヌ民族文化保存会,白糠アイヌ文化保存会 

※鵡川アイヌ無形文化伝承保存会(現:鵡川アイヌ文化伝承保存会)は、平成6年12月21日に、国の重要無形民俗文化財アイヌ古式舞踊の保護団体に追加指定されました。

※アイヌ古式舞踊は、UNESCO(国際連合教育科学文化機関)無形文化遺産「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」に記載されています。

 

【お問合せ先】鵡川アイヌ文化伝承保存会 ☎0145【42】5959

       イモッペ生活館(宮戸77番地1)

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国登録文化財

登録有形文化財 旧中村平八郎家住宅主屋 きゅうなかむらへいはちろうけじゅうたくしゅおく

 穂別村開拓の先駆者の邸宅。起り屋根の玄関庇をもつ鉄板葺、片入母屋造,平屋建の主屋を中核として,玄関左手に鉄板葺、切妻造、2階建,下見板張の洋館,主屋右手後方に附属屋を配置する。北海道内陸部における大正期邸宅建築の様子を知るうえで貴重。 ( 文化庁国指定文化財等データベース より) 

種別  : 住宅、建築物   
年代  : 1922(大正11) 
構造及び形式等  : 木造2階建、鉄板葺、建築面積222平方メートル 
登録番号  : 01 - 0034 
登録年月日  : 2001年08月28日(平成13.08.28) 
登録基準  : 造形の規範となっているもの
旧所在地  : 北海道勇払郡むかわ町穂別458
現在の所在地   : 北海道勇払郡むかわ町穂別80番地2外
所有者  : むかわ町 

※保存のため、平成15年10月に解体工事が始まり、平成16年11月に現在地への移設復元工事が終了しました。

※旧中村平八郎家住宅主屋は、中村記念館として活用されています。

 

【お問合せ先】むかわ町教育委員会教育振興室 ☎0145【45】2113

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登録有形文化財 旧国鉄富内線富内駅舎 きゅうこくてつとみうちせんとみうちえきしゃ

 鉱山資源の開発・運搬用として大正9年着工された苫小牧~穂別~金山間の北海道鉱業鉄道金山線の駅。切妻造,平屋建とし,内部には待合室,事務室,畳敷の宿直室を連ねる標準的造りの駅本屋で,改札左手に転轍機操作所を張り出す点に特徴がある。( 文化庁国指定文化財等データベースより) 

種別  : 交通、建築物
年代  : 1923(大正12)
構造及び形式等  : 木造平屋建、鉄板葺、建築面積91平方メートル 
登録番号  : 01 - 0035 
登録年月日  : 2001年08月28日(平成13.08.28)  
登録基準  : 国土の歴史的景観に寄与しているもの 
所在地  : 北海道勇払郡むかわ町穂別富内81-1
所有者名  : むかわ町 

 

【お問合せ先】むかわ町教育委員会教育振興室 ☎0145【45】2113

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登録有形文化財 旧国鉄富内線富内駅プラットフォーム きゅうこくてつとみうちせんとみうちえきぷらっとふぉーむ

 駅本屋背面に延びる石積2段のプラットフォーム。長75m程で,両端部を斜路とする。昭和61年の廃線後,地元住民らにより「穂別銀河鉄道の里づくり委員会」が結成され,鉄道施設と鉄道用品の保存活用を核とした地域づくりが進んでいる。( 文化庁国指定文化財等データベースより)

種別  : 交通、その他工作
年代  : 1923(大正12) 
構造及び形式等  : 石造、面積600平方メートル 
登録番号  : 01 - 0036
登録年月日  : 2001年08月28日(平成13.08.28)  
登録基準  : 国土の歴史的景観に寄与しているもの
所在地  : 北海道勇払郡むかわ町穂別富内81-1
所有者名  : むかわ町 

  

【お問合せ先】むかわ町教育委員会教育振興室 ☎0145【45】2113

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登録有形文化財 旧国鉄富内線富内駅構内線路 きゅうこくてつとみうちせんとみうちえきこうないせんろ

 土路盤,石バラスト道床,木製枕木,鉄製軌条から成る。プラットフォームに平行して複線に敷設。軌条には,北海道鉱業鉄道株式会社が発注した敷設時のベルギー製レールをはじめとして,道内から転用されたドイツ製,アメリカ製レールなどが保存されている。( 文化庁国指定文化財等データベースより)

種別  : 交通、 土木構造物  
年代  : 1923(大正12) 
構造及び形式等  : 土路盤、道床バラスト、木製枕木及び鉄製レールからなる、複線、長さ380m 
登録番号  : 01 - 0037  
登録年月日  : 2001年08月28日(平成13.08.28) 
登録基準  : 国土の歴史的景観に寄与しているもの  
所在地  : 北海道勇払郡むかわ町穂別富内81-1
所有者名  : むかわ町 

 

【お問合せ先】むかわ町教育委員会教育振興室 ☎0145【45】2113

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北海道指定文化財

史跡 鵡川盛土墳墓群 むかわもりつちふんぼぐん

 鵡川盛土墳墓群は、JR日高線鵡川駅の南東約2.5キロメートルの地点に位置し、鵡川左岸をのぞむ、標高約20メートルの河岸段丘上に立地している。本遺跡は、昭和38年4月に町教育委員会が調査主体となり、北海道大学の大場利夫教授による指導のもと発掘調査が行われ、調査の結果、2基の円形の盛土墳墓群等の遺構が発見された。盛土墳墓は、直径7~10m、高さ約1mで、円形に盛り上げた土山の輪郭に沿って、幅85cm、深さ60~80cmの周溝をめぐらしている。全体を発掘した第1号墓では、円形の盛土の下から6基の墓穴が検出された。墓穴の大きさは、直径60cm~1m、深さ30cm~50cm前後で、副葬品として、土器、石器、装身具が出土している。墓穴の年代は続縄文文化期と思われる。発掘調査当時、このような形態の墳墓様式は、全道的に見てほかに類例がないと位置づけられていたが、初期の発掘調査から半世紀を経過しており、近年では、続縄文文化期の墓穴群の上に、8世紀頃の北海道式古墳が築かれたのではないかと推定されている。

面積  : 10,941.88平方メートル 
種別  : 史跡   
年代  : 続縄文文化期 
登録番号  : 史跡第12号 
指定年月日  : 1966年07月07日(昭和41.07.07)
追加指定年月日  : 1977年04月14日(昭和52.04.14)  
登録基準  : 貝塚、遺物包含地、住居跡(竪穴住居跡、敷石住居跡、洞穴住居跡等)、古墳、神籠石その他この類の遺跡
所在地  : 北海道勇払郡むかわ町汐見189番地17外
所有者  : むかわ町 

  

【お問合せ先】むかわ町教育委員会生涯学習課社会教育グループ ☎0145【42】2487

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記念物 ホベツアラキリュウ化石 ほべつあらきりゅうかせき

 むかわ町穂別地域では、主に白亜紀の海で堆積した地層である白亜系蝦夷層群が分布しており、当時の海に棲息していた生物が化石として多く発見されている。ホベツアラキリュウ化石は、昭和50年に旧穂別町在住の荒木新太郎氏により最初の部位が発見され、昭和52年に残りの部位が採集された。その後、長頸竜として平成元年に日本で最初に古生物学的記載(骨学的特徴を記した論文発表)がなされた。標本名は発見者の名前から「ホベツアラキリュウ」と命名された。北海道で初めて全身復元骨格が制作された長頸竜で、プレシオサウルス上科のエラスモサウルス科に属する。ホベツアラキリュウ化石が産出した地層の年代は後期白亜紀の一時期にあたる約8300万~8100万年前で、この地層の海棲大型爬虫類のまとまった化石として、蝦夷層群における生態系解明に大きく貢献し、学術的価値は高い。また、住民が発見した化石を地元で保管し研究することを目的とした町立博物館設立の契機となっただけでなく、ホベツアラキリュウの愛称ホッピーを用いた施設や団体が複数あるなど、化石の町、むかわ町穂別の象徴として町民に親しまれている。
種別  : 化石
部位  : 歯、椎骨(頸椎・胴椎・仙椎)、肋骨、肩帯、腰帯、肢骨、指骨、胃石、骨片   
年代  : 中生代白亜紀後期 
登録番号  : 記念物第34号 
指定年月日  : 2017年09月29日(平成29.09.29)  
登録基準  : 特に貴重な岩石、鉱物及び化石の標本
産出地  : むかわ町穂別長和
発見者  : 荒木新太郎
所在地  : 北海道勇払郡むかわ町穂別80番地6(むかわ町穂別博物館)
所有者  : むかわ町 

※昭和54年3月5日、穂別町指定文化財第2号として指定。平成29年9月29日、北海道指定文化財に変更。

 

【お問合せ先】むかわ町穂別博物館 ☎0145【45】3141 

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町指定文化財

有形文化財 鵡川大漁地蔵尊 むかわたいりょうじぞうそん

 ご本尊は、扁平縦長の木材を荒々しく削り出して制作された、 総丈130cmの立像である。地域住民により「イモッペ地蔵」と呼ばれ親しまれている。語り伝えによると、文政8(1825)年5月、チンのシケアンクルが、入鹿別の浜辺に打ち揚げられた地蔵を発見して勇払浜に祀ったという。その後、明治23年に井目戸の人トミルカの宅地宮戸330番地に遷座し、ついで、現在の宮戸小学校近くの宮戸280番地へ遷した。さらに、明治33年、チンの三上ウエンカトンの宅地に遷座。明治35年8月、信者の辻久七らが相談して、宮戸108番地に約5平方メートルの堂宇を建てて祀った。大正6年8月、前記有志らとともに、福原定一ほか10数名が発起人となって信者の協力を求め、宮戸74番地に新地蔵堂を建設して遷座した。その後、昭和14年、約215平方メートルを増築。子授け地蔵、 弾よけ地蔵としても御利益の高い地蔵として大切にお祀りされた。昭和33年8月、字名改正を契機として「旧井目戸大漁地蔵尊」を「鵡川大漁地蔵尊」と改めた。毎年8月23日、24日の祭典には、近隣町村をはじめ、遠く函館釧路からの参詣人も少なくない。

種別  : 偶像類   
年代  : 江戸時代
登録番号  : むかわ町指定文化財第1号 
指定年月日  : 1994年03月28日(平成6.03.28)  
登録基準  : 有形文化財、歴史資料の部 
所在地  : 北海道勇払郡むかわ町宮戸74番地(鵡川大漁地蔵尊堂)
所有者  : 鵡川大漁地蔵尊奉賛会 

※現在の堂宇は、昭和46年に建設。
※花相撲の土俵の前にあるお神楽の建物が、大正時代に建設した堂宇のなごりであると伝わる。
※チンのシケアンクルは、松浦武四郎の古記録にも登場する人物です。  

 

【お問合せ先】むかわ町教育委員会生涯学習課社会教育グループ ☎0145【42】2487

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有形文化財 聖観世音菩薩像 しょうかんぜのんぼさつぞう

 檜一木彫立像、1.8m。制作者は、岩手県花巻市佐藤瑞圭氏(高村光雲の高弟)。宮沢賢治の描いた理想郷「イーハトーブ」思想に強い影響を受けた穂別村初代民選村長 故・横山正明氏が、 穂別TVA計画にもとづく村営発電所建設工事の安全と豊かな村づくりを祈願して製作した。開発計画の中心地である富内地区の工事現場では、脆弱な岩盤が何度もくずれ、その度に工事が中断する難工事となっていた。宮澤賢治の理想郷づくりを行うため、横山氏は 「風ニモマケズ」を体現して住民を説得して歩き、賢治の遺族である弟宮澤清作氏の了解を得て、賢治30歳の頃の面影を彫像したものと伝わる。通称、賢治観音。昭和29年に製作を依頼し、当初は、福山の発電所の工事安全を祈願して所内に像を安置された。昭和33年、観音講が発足。昭和34年には、富内の高砂会館に遷座した。昭和52年、再び佐藤氏を招き右手小指の欠損を修復。昭和59年には、宮澤清六氏が来町した。昭和63年、聖観音御堂建立奉賛会発足し、現在の観音堂が落成。。現在にいたる。

種別  : 観音像  
年代  : 1954(昭和29)
登録番号  : むかわ町指定文化財第2号 
指定年月日  : 1979年03月05日(昭和54.03.05)  
登録基準  : 有形文化財、絵画彫刻の部
所在地  : 北海道勇払郡むかわ町穂別富内91番地18(富内聖観音堂)
所有者  : むかわ町 

※堂内には、聖観世音菩薩像に関わる資料が展示されています。

 

【問い合わせ先】むかわ町教育委員会教育振興室 ☎0145【45】2113

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記念物 フォスフォロサウルス・ポンペテレガンス 

 日本産モササウルス類の中で頭骨が産した希少な標本。頭骨の約8割が保存されている点で、国内産モササウルス頭骨として最も保存状態が良いといえる。国内の(白亜紀を含む)中生代脊椎動物化石の頭骨としても有数の標本である。モササウルス類のなかでも稀なハリサウルス亜科で、日本国内および北西太平洋地域から初めての産出記録となった(2015年)。この種類の空白であった分布域;カリフォルニアと中東の間から産出した初めての例として極めて重要な標本である。立体的な保存状態で産出した頭骨化石の各要素からレプリカで頭骨を組み立てることができた。目の入っていた眼窩の大きさや向きからこの種は立体視が可能な両眼視であったことが確認された。モササウルス類のうち、両眼視が確認されたのは初めての例である(多くのモササウルス類は両眼視ではないと考えられている)。さらに、同時代に生息していた大型モササウルス類(モササウルス・ホベツエンシス)の存在などから、夜行性の種類であることが推測された。白亜紀を含む中生代海生爬虫類で夜行性であることが示唆されたのは世界で初である。
種別  : 化石
部位  : 頭骨の大部分、頸骨、肋骨   
年代  : 中生代白亜紀マーストリヒチアン期 (約7200万年前)
登録番号  : むかわ町指定文化財第4号 
指定年月日  : 2017年04月01日(平成29.04.01)  
登録基準  : 特に貴重な岩石、鉱物及び化石の標本
産出地  : むかわ町穂別平丘
発見者・寄贈者  : 西村智弘
所在地  : 北海道勇払郡むかわ町穂別80番地6(むかわ町穂別博物館)
所有者  : むかわ町 

※HMG-1528

 

【お問合せ先】むかわ町穂別博物館 ☎0145【45】3141 

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記念物 モササウルス・ホベツエンシス 

 後期白亜紀(セノマニアン期~マーストリヒチアン期;約9900万年前~6600万年前)に世界中で繁栄したモササウルス類の一つ。日本の周辺からは当時の海洋の地層がほとんど保存されていないため、日本・北海道から産出する資料が、当時の北西太平洋地域のモササウルス類を明らかにする上で、重要な情報元となっている。モササウルス・ホベツエンシスは、モササウルス類の発見が少なかった1982年に発見され、日本産のモササウルス類としては初めて新種として記載された種である。首長竜やウミガメなど他の海生爬虫類化石を含めて、白亜紀の日本産海生爬虫類化石としてはじめて新種として記載された種である。
種別  : 化石
部位  : 右ヒレ、胴椎、肋骨、縁辺歯   
年代  : 中生代白亜紀マーストリヒチアン期 (約7200万年前)
登録番号  : むかわ町指定文化財第5号 
指定年月日  : 2017年04月01日(平成29.04.01)  
登録基準  : 特に貴重な岩石、鉱物及び化石の標本
産出地  : むかわ町穂別平丘
発見者・寄贈者  : 鈴木茂、石崎政則、荒木新太郎
所在地  : 北海道勇払郡むかわ町穂別80番地6(むかわ町穂別博物館)
所有者  : むかわ町 

※HMG-12

 

【お問合せ先】むかわ町穂別博物館 ☎0145【45】3141 

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記念物 メソダーモケリス・ウンデュラータス 

 1996年に新属新種として記載された白亜紀後期のウミガメ。ホロタイプはほぼ全身骨格。発表時にホロタイプを含めて穂別産の14個体をもとに研究が行われ、頭骨(下あごは発見)を除く全身骨格が、明らかになっていた。ホロタイプは全長1mほどの大きさで、別の標本では全長2m弱(甲羅1.5m)と推定されるものも産出している。96年の論文発表後にも穂別地域から多数の標本が発見され、約30個体(穂別博物館資料は19個体)が知られている。加えて、徳島や淡路島の白亜紀末の地層からも産出が報告されており、北海道の白亜紀末の地層(蝦夷層群函淵層)、大阪―四国の白亜紀末の地層(和泉層群)から最も多く産出するウミガメ類である。現生のウミガメ類は汎世界的な分布を示すものが多い。一方でメソダーモケリスは日本周辺からしか産出しておらず、当時の動物群の分布を考える上でも重要な標本群である。
種別  : 化石  
部位  : 頭骨を除く全身骨格の大部分   
年代  : 中生代白亜紀マーストリヒチアン期前期(約7200万年前)
登録番号  : むかわ町指定文化財第6号 
指定年月日  : 2017年04月01日(平成29.04.01)  
登録基準  : 特に貴重な岩石、鉱物及び化石の標本
産出地  : むかわ町穂別稲里
発見者・寄贈者  : 石崎正行、荒木新太郎
所在地  : 北海道勇払郡むかわ町穂別80番地6(むかわ町穂別博物館)
所有者  : むかわ町
※HMG-5

 

【お問合せ先】むかわ町穂別博物館 ☎0145【45】3141

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記念物 アノマロケリス・アングラータ 

 新属新種として記載された陸生カメ。日本産のナンシュケリス科標本としては最も完全に背甲が保存されている標本。

種別  : 化石  
部位  : 背甲(大部分)、腹甲(一部)   
年代  : 中生代白亜紀末セノマニアン期  (約9900~9300万年前)
登録番号  : むかわ町指定文化財第7号 
指定年月日  : 2017年04月01日(平成29.04.01)  
登録基準  : 特に貴重な岩石、鉱物及び化石の標本
産出地  : むかわ町穂別長和
発見者・寄贈者  : 阿部利春
所在地  : 北海道勇払郡むかわ町穂別80番地6(むかわ町穂別博物館)
所有者  : むかわ町
※HMG-1056
 

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記念物 ティロサウルス 

 日本から産出した数少ないモササウルス類の頭骨をふくむ標本。モササウルス科ティロサウルス亜科ティロサウルス属のもの。最近はティロサウルス亜科であることは確かな一方で、ティロサウルス属に含まれるかは不明と考えられている。日本国内から産出したティロサウルス亜科としては、三笠市から産出しているタニファサウルス・ミカサエンゼ(ホロタイプ1個体、参考標本3個体)および、この種類だけである。

種別  : 化石

部位  : 頭骨の一部(下顎、縁辺歯など)、頸椎、指骨   
年代  : 中生代白亜紀末カンパニアン期  (約8300万~7200万年前)
登録番号  : むかわ
町指定文化財第8号 
指定年月日  : 2017年04月01日(平成29.04.01)  
登録基準  : 特に貴重な岩石、鉱物及び化石の標本
産出地  : むかわ町穂別長和
発見者・寄贈者  : 金子由三、知徳力
所在地  : 北海道勇払郡むかわ町穂別80番地6(むかわ町穂別博物館)
所有者  : むかわ町

※HMG-371

 

【お問合せ先】むかわ町穂別博物館 ☎0145【45】3141

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記念物 モササウルス・プリズマティクス 

 モササウルス属の頭骨の一部が産出している標本で、日本産モササウルスとしては2番目に新種として記載された種類(1999年に記載。最初に記載されたのは1985年のモササウルス・ホベツエンシス)。

種別  : 化石

部位  : 頭骨の一部
年代  : 中生代白亜紀末カンパニアン期  (約8300万~7200万年前)
登録番号  : むかわ町指定文化財第9号 
指定年月日  : 2017年04月01日(平成29.04.01)  
登録基準  : 特に貴重な岩石、鉱物及び化石の標本
産出地  : むかわ町穂別キウス
発見者・寄贈者  : 渋谷直憲、川上源治郎
所在地  : 北海道勇払郡むかわ町穂別80番地6(むかわ町穂別博物館)
所有者  : むかわ町

※HMG-1065

  

【お問合せ先】むかわ町穂別博物館 ☎0145【45】3141

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記念物 ケントリオドン・ホベツ 

 絶滅したケントリオドン科イルカ(小型のハクジラ類)(新生代鮮新世~中新世;2800万~1100万年前)の一つで、日本産ケントリオドンとしては唯一種まで判明しているもの。頭骨が完全に癒合していないため、未成熟の個体であると考えられている。全長は約2mと推定される。

種別  : 化石

部位  : 頭骨の後半部   
年代  : 新生代中新世紀  (約1500万年前)
登録番号  : むかわ町指定文化財第10号 
指定年月日  : 2017年04月01日(平成29.04.01)  
登録基準  : 特に貴重な岩石、鉱物及び化石の標本
産出地  : むかわ町穂別
発見者・寄贈者  : 知徳力
所在地  : 北海道勇払郡むかわ町穂別80番地6(むかわ町穂別博物館)
所有者  : むかわ町

※HMG-387

 

【お問合せ先】むかわ町穂別博物館 ☎0145【45】3141

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記念物 カムイサウルス・ジャポニクス 

 平成15年に地元住民の堀田良幸により発見され、令和元年に古生物学的記載がなされた日本で初めての後期白亜紀の恐竜全身骨格化石である。生息した陸上だけでなく、海の沖合いの地層から発見されたことも契機となり、一部の恐竜が海岸線近くに生息し、独自の進化をとげたという新しい考えが生み出された。カムイサウルス・ジャポニクスは、当時の生態系解明に大きく貢献し、学術的価値が高いだけでなく、「カムイサウルス」や「むかわ竜」の愛称で町民に親しまれている化石としても価値が高い。

種別  : 化石 

部位 : 骨化石(頭骨、椎骨(頸椎、胴椎、仙椎、尾椎)、肋骨(頸肋骨左、胴肋骨右、胴肋骨左)、血道弓、肩帯(右、左)、腰帯(右、左)、肢骨(前肢右、前肢左、後肢右、後肢左)、指骨(前手右、前手左、後足右、後足左))
歯化石(上顎骨歯、歯骨歯、不明歯)   

年代  : 中生代白亜紀末マーストリヒチアン期最前期  (7200万年前)

登録番号  : むかわ町指定文化財第11号 

指定年月日  : 2020年08月27日(令和02.08.27) 

登録基準  : 特に貴重な岩石、鉱物及び化石の標本

産出地  : むかわ町穂別稲里

発見者・寄贈者  : 堀田良幸(第一標本)

発掘 :穂別博物館・北海道大学等

所在地  : 北海道勇払郡むかわ町穂別80番地6(むかわ町穂別博物館)

所有者  : むかわ町

※HMG-1219

 

【お問合せ先】むかわ町穂別博物館 ☎0145【45】3141

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有形文化財 八王子千人同心移住隊士市川彦太夫墓石 はちおうじせんにんどうしんいじゅうたいしいちかわひこだゆうぼせき

 寛政11(1799)年、幕府が箱館から知床半島に及ぶ太平洋側一帯を天領に編入した出来事を契機として、八王子千人同心千人頭原半左衛門胤敦が、蝦夷地の警備と開拓を幕府に出願する。寛政12(1800)年3月、半左衛門を中心とする原組の師弟100人が蝦夷地移住へ参加することとなり、弟の新介が50人でユウフツに拠点を置き、半左衛門も50人でシラヌカへ移動。ユウフツの隊士達は、土地条件の良いムカワの開墾に力を入れ、現在の汐見付近に畑作場を開き、13軒ほどの家屋に分散して開拓に従事した。市川彦太夫は、原半左衛門胤敦の手付として、寛政12(1800)年3月の蝦夷地移住第一陣に参加。享和元(1801)年6月9日に、病人を内地へ護送するため一旦帰国した後、7月17日に蝦夷地へ出発、文化3(1806)年1月9日に鵡川で死去した。様似等澍院の霊簿(国指定重要文化財)には、武(鵡)川地役 市川彦大(太)夫 戒名 青雲院久拓量遠居士の記録が残されており、現地に残る墓石の存在とあわせ、解隊後も彦太夫が地役御雇としてムカワにいたことが判明している。町史によると汐見では「エンドトノ(江戸の武士)がコタンの浜の近くで色々なものを耕作していた」「エンドトノがうちのご先祖である」という主旨の、地元のアイヌ民族の伝承が残されており、移住隊士とアイヌ民族の間に親密な交流のあった様子がうかがわれる。
 

種別  : 有形文化財 歴史資料   
年代  : 江戸時代、文化3(1806)年
登録番号  : むかわ町指定文化財第12号 
指定年月日  : 2021年07月30日(令和3.07.30)  
登録基準  : 有形文化財 歴史資料の部1 
所在地  : 北海道勇払郡むかわ町花園3丁目15番地
所有者  : 宗教法人永安寺 

 

【お問合せ先】むかわ町教育委員会生涯学習課社会教育グループ ☎0145【42】2487

 

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有形文化財 天保の石灯籠 てんぽうのいしとうろう

 天保51834)年3月、ユウフツ場所の支配人番人によって寄進をされた石灯籠である。天保の石灯籠は、白色の花崗岩類から各部材の形を削り出し、金属製の加工具で表面を平滑に仕上げたもので、竿の四面に楷書で掘り込まれた銘文がある。毛筆による下書きをした上から、職人が槌と鏨で一字ずつ彫り込む。この銘文の存在から、石灯籠が近世ユウフツ場所に関連する石造物であることが判明している。近世の蝦夷地では、松前藩が知行地を商人に貸し与え、運上金を藩に納めさせる形で財源を確保した経緯があり、天保の石灯籠が寄進された当時、ユウフツ場所の請負人は、山田文右衛門喜長であった。山田家は、八代目の有智の時、文政年間にユウフツ場所の請負人として商圏を拡大し、アッケシ場所、サル場所、ユウフツ場所において多数の寄進物を残した。ムカワ地は、上流域の上ムカワと下流域~海岸部の下ムカワとして、伝統的に松前藩士の知行地に位置付けられ、アイヌ民族が海岸部や内陸部で調達した地場産品(干鮭・鹿皮・昆布・秋味・椎茸など)を和人と交易することで地域経済が循環していた。後に、和人とアイヌ民族の関係が大きく変化すると、従来から続く地場産品の交易よりも、海岸部におけるアイヌ民族の労働集約化が進み、ユウフツ場所の経営を請け負う山田文右衛門の影響下にある天保53月に、ムカワ地に石灯籠が寄進された。天保の石灯籠は、1830年代の鵡川地方における地域の歴史を伝える数少ない歴史的な資料である。
 

種別  : 有形文化財 歴史資料   
年代  : 江戸時代、天保5(1834)年
登録番号  : むかわ町指定文化財第13号 
指定年月日  : 2021年07月30日(令和3.07.30)  
登録基準  : 有形文化財 歴史資料の部1 
所在地  : 北海道勇払郡むかわ町美幸3丁目3番地1
所有者  : むかわ町 

 

【お問合せ先】むかわ町教育委員会生涯学習課社会教育グループ ☎0145【42】2487

 

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有形文化財 鵡川村記念写真帖 むかわむらきねんしゃしんちょう

 鵡川村記念写真帖は、昭和天皇ご即位の年にあわせ、開村35年を記念して出版された非売品の刊行物であり、開村35年記念祭の関係者にのみ配布されたと伝わる。発行部数は不明であるが、現存する資料は極めて少なく希少である。
 本書の内容は、庁舎、警察署、郵便局、学校、鉄道、寺院、土功組合導水施設等の建築物や、町の政治経済産業文化を担う各界の代表者の生い立ちと事績を、写真付で紹介する構成となっており、また、似湾村外三ヶ村が分離するまで、鵡川と穂別がひとつの町であった歴史的な経緯から、本書では似湾村之部を設け事績を紹介している。
 現在も本町で活躍する住民に、深い関わりのある人物が数多く登場しており、昭和初期の街並みや産業の風景、住民の暮らしぶりなど、今日では容易に見ることができない多数の画像を通じて、住民の生活や町の歴史を知ることができる貴重な資料である。
 

種別  : 有形文化財 古文書   
年代  : 昭和時代、昭和3(1928)年
登録番号  : むかわ町指定文化財第14号 
指定年月日  : 2022年07月 日(令和4.07.26)  
登録基準  : 有形文化財 古文書の部4 
所在地  : 北海道勇払郡むかわ町美幸3丁目3番地1
所有者  : むかわ町 

 

【お問合せ先】むかわ町教育委員会生涯学習課社会教育グループ ☎0145【42】2487

 

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有形文化財 鵡川外七ヶ村戸長役場等文書 むかわほかしちかそんこちょうやくばとうぶんしょ

 鵡川外七ヶ村戸長役場に関連する古文書類である。鵡川外七ヶ村戸長役場は、明治28年の設置から明治45年に似湾外三ヶ村が分離するまで存在した本町の前身である。寄贈者の近森聖美氏の祖父である辺泥五郎氏が、汐見の地区部長であった経緯から、遺品として今日まで大切に保管されてきた。
 文書は、主に、明治44年~明治45年にかけて、鵡川外七ヶ村戸長役場から、汐見地区部長の辺泥五郎氏に宛てた一連の通知文等を含むものであり、明治44年の皇太子奉迎事務に関する文書や、農業を中心とする産業一般に関わる多数の文書で構成され、シシャモ漁業権や流送など、本町の歴史的な成り立ちに関わる内容も含まれており、明治時代末の本町住民の生活を知ることができる貴重な資料である。 

種別  : 有形文化財 古文書   
年代  : 明治時代、明治44(1911)年~明治45(1912)年
登録番号  : むかわ町指定文化財第15号 
指定年月日  : 2022年07月 日(令和4.07.26)  
登録基準  : 有形文化財 古文書の部4 
所在地  : 北海道勇払郡むかわ町美幸3丁目3番地1
所有者  : むかわ町 

 

【お問合せ先】むかわ町教育委員会生涯学習課社会教育グループ ☎0145【42】2487

 

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