日時
平成21年10月15日(木曜日) 19時から 21時10分
場所
穂別町民センター 第2会議室(1階)
出席者
高橋金正(会長)、豊岡義博(副会長)・池田雄治・石崎代里子・石山英子・上野喜博・田中波留美・中村正彦・中村則彦・三上千江子・宮崎晴美(15名中11名出席)
事務局 岡田支所長、斉藤主査、丹治主任、今荘課長、芦谷館長、田所主査
傍聴者1名

報告事項

(1) 特色ある地域づくり事業について (事務局より説明)

説明概要

議案の2ページから5ページにかけて載せてありますのでご説明致します。

特色ある地域づくり事業については、公募による一般枠と要綱要領による特別枠がございますが、今回報告させて頂くのは特別枠事業の安心安全のまちづくり事業、富内地区防災会議事業にかかるものです。この事業は昨年に立ち上げられ、既に設立総会、防災組織体制、防災啓発資料の配付、防災用懐中電池、救急箱等の整備を終えており、今年度は、啓発資料の配付と防災訓練・学習会を行うものとして申請がありましたので、交付決定したものです。

質疑

なし

(2) むかわ町バス運行体系の変更について (事務局より説明)

説明概要

会議資料の6ページ以降に資料が付いておりますが、スクールバス運行路線以外は予約運行体制になること、一部ダイヤ変更があること、そして料金体系として1日フリー乗車券ができることが変更点です。フリー乗車券については、その日に同じ路線内で往復する場合は必要ありませんが、乗り継ぎをする場合には往復料金以上はかからないこととなります。それから新千歳空港線については、町内と町外間での運行となりますので、町内から町内への目的地で乗ることはできません。それは、町内路線とごちゃごちゃになることを防ぎ、直行便としての機能を発揮するためです。予約が必要な路線については、予約区間のみの運行となりますので、誰かが予約しているだろうといった乗り方では乗れないことがあります。必ず予約センターまで乗りたい区間を予約して頂きたいと思います。雑ぱくですが説明に代えさせて頂きます。

質疑

  • なぜ報告なのか、その意味は?
    • (支所長) 本当は実証運行を始める前となる前回の会議で報告すべきでしたが、報告できませんでしたので報告させて頂きました。これは実証運行ですので、これから色々なご意見を頂いて来年4月からの本格運行に持って行きたいと思っています。
  • 確かに前回そういう意味のお話があった。しかし、決まる前に意見を聞く姿勢があっても良かったのではないか。地域説明会もあったが、行けない方も沢山いたとも聞いている。それから、町外から来られる方には周知されているのか、ますます来にくくなるのではないか。
    • (支所長) こうした見直しは、今のままバスを走らしていたのでは持たないから、何とか経費を削減しようということで始められた。10月1日がバス事業者との契約満了ともなり、様々な事務の調整に追われて皆さんへの説明が遅れた。その点については反省をしているが、この実証期間にアンケート調査もするのでより多くの意見で満足できるバス運行を確保したい。
  • 千歳直行バス利用者への周知方法は?
    • (支所長) 千歳空港からの利用者は殆どが町のホームページを見るか、町内の友人・親戚から聞いて利用するようなので、ホームページ上の周知と町民の方には予約が必要なことを教える、又は、こちらで予約するようにお願いしている。
  • 確かに皆さんの意見を聞く機会が少ない。利用者の声が届いているのか。説明会に私も出席したが、みんな車で集まってくる。車のない方がバス利用者の中心なのでそうした方の声が聞けているのか疑問が残る。ダイヤも変わった部分があるので改善意見はこれからも聞くべき。
  • バスに関しては委員にもなっているので関心があり町民に色々聞いてみた。町内で利用されている方からはあまり異論がないようだ。予約も結構しているようだ。ただ、予約制になってから着くのが遅れるようになったという話はあった。
    • (支所長) 基本的には予約運行になって遅れるようになることはない。富内線で平丘に入るようになった分ダイヤ的には遅くなったところはある。しかし、それは予約制とは関係がなく運行ルートの変更によるものです。
  • 現在は実証運行につき、いずれかの時点で検証されるのだと思うが、それは公共交通の協議会の場なのか。
    • (支所長) 公共交通の協議会ではそうした検証作業は行わない。検証を行ったあとの改善案等について最終的に協議する場となる。
  • そうであればもっと利用者の意見を聞く場が必要ではないか。少なくとも意見を聞く場はきちんと設けるべき。
    • (支所長) そうした意見については予約センターでも受け付けているし、役場でも構わないので色々言って頂きたい。もちろんアンケートも行うのでそこでも意見が出てくるものと考えている。
  • 予約センターでは予約する時にしか電話をかけない。実証期間であるならば相談センターとか名前を付けて相談しやすいようにすべきではないか。
    • (支所長) 確かにネーミングするだけで電話をかけやすくなるかも知れない。検討する。

議事

(1) 穂別地区の公共施設について

1 穂別地球体験館について

事務局

最初に私の方から、7ページの経営状況資料の見方について、説明致します。体験館が設置された平成3年から今年8月末現在までの各項目の数値を記載しております。各項目の数値中網掛け部分がその項目の最大値となっております。従って、平成6年度の入館者数54千人、有料入館者48千人、収入ベースで38百万円が最大値となっており、経費としては平成4年度の5.9千万円が最大値となっております。但し、人件費については、サイエンスガイド分のみであり、館長等正職員分は含まれておりませんので1.5人区分約1千万円から1.2千万円程度が別にかかっていますのでその分赤字が増える結果となります。又最後の欄に各項目の1年あたりの平均値も載せておりますので参考にしてください。年平均来館者は3万人、赤字は2.1千万円プラス正職員分となります。あとの説明は館長からお願いします。

館長

8ページからの経済波及効果等調査報告について説明します。これは平成11年に専門機関に調査依頼して平成12年にできたものです。この調査では、地球体験来館者にアンケート調査を行い、平均宿泊数や支出経費について平均値を算出し、波及効果を算出したものとなっています。体験館が地元商店等にとって必ずしも多くの影響を与えているものではありませんが、影響を与える商店にとっての影響度は大きいようです。平均して約3万人の動員力がありますがこれをうまく利用するかが課題として指摘されております。

支所長

私の方から本日お配りした平成19年地域資源活用事業報告書について、当時担当課長であったので説明させて頂きます。実は、表紙を見て頂いておわかりのように未定稿との表示があります。これは、今回初めて役所以外の外に出されるものなのです。議会にも出されておりません。それは、この評価をそのまま出すと一気に施設潰しになってしまう可能性があったからです。それほど厳しい内容が含まれております。簡単に説明すると、この評価は、じゃらんと電源地域振興センターの観光指導会の施設に対する評価が出ております。簡単に言うと、博物館は本物であり高い評価でしたが、体験館は時代遅れの遺物で直ぐにでも止めた方が良いというものでした。但し、体験館のガイドについては高評価でありました。町内のその他の施設や今後の方向性についても示唆されておりますので後でごゆっくりご覧下さい。

事務局

その評価の方向性に基づき、観光サイドで色々と新しい取り組みをしていますので、穂別の観光を考える視点から説明を頂きたい。

担当主査

体験館はまさにハコ物そのものであり、観光施設としてのリニューアルをしてこなかったため、その存在意義も含めて問題が噴出しております。大事なことは、この地区にどういうビジョンを持ってこれからやっていくのかということです。その中にしっかり位置付けられるのであれば施設の再生を図ることができるのかなと思っています。そうした分岐点に今あるのだと思います。ただ無くして終わりということになれば穂別には何もなくなる可能性もあります。そうした将来ビジョンを是非皆さんで考えて頂きたい。私は、道内でも有数の原石を持っている地区と考えていますが、その原石を磨く人材がいません。そのため情報発信することもできないできました。食もツアーも行政が関わらないと殆ど動いていかないのが現状です。人資源の不足が一番の困難をもたらしている原因と考えています。年配の方はまだまだ潜在力があるとも感じておりますが、人材の面で限界集落化しつつあると感じています。従って、手っ取り早く「他から連れてきて地元に根付かせる」ことの検討をすべきだと思っています。観光と言っていますが、交流人口を増やすという意味で取組みを強化して、この地を愛してもらえる人を増やしていきたいと思っています。そのために観光を利用していきたいのです。今年は色々な取組みを通じて本当に人材不足を痛切に感じました。

  • 観光施設がらみの資料を提供頂きましたが、皆さん如何でしょうか。
  • 体験館は、一番入館者がいた時でさえ赤字になっている。ガイドの評価が高かったということは大事なこと。問題は赤字を少しでも減らすという考えがあったかどうかということ。こうした施設のあり方については、穂別の住民がどんなまちにしていったら良いか、この協議会ばかりでなくきちんと意見を聞く場が必要ではないか。
  • 皆さんは色々な方の代表であり、そうした意見を色々聞いてこの場で発言すべき。住民の意見はアンケート調査をしても良いのではないか。
  • 体験館の評価が悪いが止めてしまったらどうなるのか。違う施設にしていけるのか。時代遅れは否めない。しかし、今の施設を活用する方向はないのか。
  • 赤字の中身をもっと分析すべき。例えば人件費が高いといってもそこをいじるとそれで存続できるのか。平成3年度移設しているが、老朽化もありいつまで持つのか。
  • 暑くも寒くもなる施設なのだから、その特性を活かすことができないのか。客が集まるものを考えていくべき。
  • 良く聞くのは、穂別のお店が開いていないという苦情。
  • 平成19年の評価があるが、平成13年の資料はもう既に参考にならない。平成19年に評価されてから、その後どう取り組まれているのか。主査の話は良いが、全町的な方向性を示すことがされていない。役場内部で職員が全体の奉仕者としてその方向性に向いているのか疑問。止めるのは簡単だが、それで良いのか。どんな検討がされてきたのか、その辺が町民に示されていない。
館長

電気代が毎月40万円かかります。燃料代だって同じです。先ずはそうした経費を少しでも節約する努力を行いました。入館者の減少はご指摘のあった通り学校での利用が減っているため、学校回りに重点を置いてやってきましたが、もう無理です。単に観るものから体験できるものになってきています。過去にはテレビCMをやっていましたが、来館者に聞いてみるとテレビCMを見て来た人はいませんでした。殆どがガイド雑誌や口コミで来ているようです。そこでテレビCMは止めました。設置当初は積立金を積んでリニューアルしていく計画でしたが、外構整備等にお金を使ってしまって何もなくなり、リニューアルできませんでした。

支所長

平成19年の評価書が出て、担当主査が観光担当になってやっと動きが出てきました。役場内での検討は無くす方向にしかならずなかなかストレートに外に出せるものではありませんでした。実質的には体験館の存廃に直結してしまうものです。赤字との話がされていますが、赤字があっても地域への波及効果で帳消しになるのであれば存続できるというのが行政側の考えです。商工業者の方が波及効果を高めてくれればそれで存続できるのです。役場、商店街、住民と色々検討の場を確保し、議論を広めていかなければいけないと感じています。特にこの問題の結論はこの地域がどう考えるか、この地域の課題として結論を出すことが先ず必要と感じています。無くして良いのか、無くさないで存続するのか、形を変えてやっていくべきなのか、この地域としての考え方を是非そういう方向性として出して頂きたい。

担当主査

昨年4月に異動してきて始めてこの評価書を見ました。危機的なものと感じました。本来的には、体験館のあり方は体験館自らが考えるべきものと思います。しかし、体験館は経費節減などの内向きな努力しかしなかった。本質的な議論が何もされてこなかった。そこで、観光施設等連絡会議を設置して色々検討してきた。観光の中心シーズンとなる上期にどれだけやれるか小イベントを組みました。ツツジとアスパラの春祭りや、アンモナイト探検、木登りツアー、化石採集などシーズンを通してイベントを組んでみました。じゃらんに広告を出して試行的にやってみました。施設のPRだけでは人は来ないので小イベントで客寄せをしてみました。結果として減少傾向の下げ止まりの効果はありました。体験館・博物館・キャンプ場の連携は進んでいるが、地域との連携はまだまだ。地元商工業者がまとまり、連携していかないと波及効果は出てこない。これができないと必然的に施設はなくなる。一定期間の猶予を頂いてその方向性をきちんと出していきたい。忘れてはいけないのは、例え赤字であってその7割は地域に落ちるお金であるということ。もちろん本来の地域還元ではないにしても地域に落ちるお金には違いがない。そのお金がなくなればその影響は確実に出てくるということ。

  • 止めることは簡単だと思うが、新しいことを考えたり新しい施設を整備することは大変なので、何とか現施設を活用する方向で考えるべきではないか。
  • 経費を落として、収入を増やす方向で何かないか。
  • この結論は誰が出すのか。
支所長

体験館が赤字でも波及効果があれば存続できるが、逆に体験館が黒字でも波及効果が薄ければ施設としての評価は低くなるという面もある。いずれにしても、色々な意見を伺って支所としての意見をまとめ上に上げていくことになる。

  • メインがなくなるとお客さんが減ることは止められない。新しいことを考えるべきだがもう目の前に差し迫っているのではないか。存続はしてもらいたいが、新しい企画はない。とにかく色々な人の意見を聞くべきではないか。
  • 町の方で色々苦労されているのは分かる。人を増やすというより、観光的には固まっていない。800円の料金でもっと色々体験できるコースなど設定できないのか。前には札幌の丘珠中学校がバス何台でも来ていたことがあったが、学校が使えるカリキュラムにあった対応をしていかなければ誰も来なくなる。そしてせっかく穂別に来ても30分で終わりというのでは短すぎる。色々選べるメニューが必要。そして、日曜日に店がどこも開いていないのが寂しい。商店イベントなど工夫するべき。商工業者がお客のいる時に休んでいることは考えられない。野外博物館だって良い施設と思うが活用されていない。
  • 人を呼び込むといっても今はリピーターが期待できない。もっと子ども向けにすると、例えば、バーチャル的なものだとか、サバイバル的なゲームも取り入れるなど、子どもが何度も来たくなるような施設にすると人が入るし、大人もついてくるのだから次の展開にもつながる。人が多く来れば商店だってまた開けてくれるのではないか。アースギャラリーも活用できるのではないか。やっぱり、遊びと買物と食事ができるのが理想。
  • 私も○○委員に賛成。子どもが来れば絶対に大人も来る。子どもをターゲットにすべき。
  • キャンプ場も毎年来ている家族がいる。子どもが昆虫採集や川遊びが楽しみで来ているようだ。
  • もし平成13年の評価通りであれば、もっと商店は開いているはず。
  • しかし、今は地元の人も土日祝祭日にいない。お客がいないのに店は開けられないということか。しかし、イベントをやっている時ぐらいは開けていて欲しい。
  • お店も苦しいのは分かる。しかし、お店を開ける努力はすべき。みんなあきらめているが、本当にだめになるのはこれから。本当にだめになってからあわててもだめ。もっと体験館に本気で絡んでいかないと体験館の存在が必要かどうか、住民だって結論が出せないのではないか。学校がたくさん来てくれた時が、入館者数のピークだったと思うが、学校の指導要領がもう変わっており、その変化に対応していなくて入館者が増えるはずがない。
  • 穂別地区として先ず考えるということは必要なこと。しかし、役場内でどれだけ理解されているのか。全くそっぽを向いているような人もいるようだし、温度差が大きすぎる。行政も一体的に盛り上げていく姿勢が必要と思うが、今は観光サイドだけが躍起になっている。
  • 私も強くそう思う。イベントへの協力体制について温度差が大きすぎる。

(2) 次期開催日程及び内容について

  • 色々ご意見も出して頂きましたが、もう既に2時間を経過しようとしています。今日この場で結論が出ないことは仕方がありませんが、まだまだ色々な情報を得ながら考えていかなければいけない問題だと思いますので引き続き協議していくこととしてここで終わりにしたいと思います。次回は今日の残りであります廃校関係になりますが、その他にまだ情報が必要なものについて要望はありませんか。
  • 廃校の全国での活用例を参考までに示して頂きたい。
  • 田所主査が進めた小イベントの実績についても示して頂きたいし、先日行われた北の観光開発セミナーの研修会があったのでその内容についても資料提供頂きたい。
支所長

支所も人員が少なくなり、縦割りでやっていける状況にはありません。観光施設の問題もそうだが、みんなで頑張らなければやって行けなくなっています。これからもよろしくお願いします。

  • それでは次期会議について、11月19日(木曜日)午後7時からとします。

次回協議会開催予定 11月19日(木曜日)午後7時から